●紫外線吸収剤
粉体または液体で、吸収剤そのものが紫外線を吸収し、熱エネルギーなどに変化させて肌表面から放出させ、肌内部に紫外線の悪影響がおよぶのを防いでくれます。肌に紫外線を吸収しやすくしたり、肌が熱くなるようなことはありません。個人差はありますが、ごくまれにかゆみなどの刺激を感じる場合があるため、肌に良くないものというイメージがありますが、現在使用されているものは安全性の認められた成分であり、化粧品を普通に使える人が正しく使用される分には、あまり神経質になる必要はありません。
●紫外線散乱剤
主に粉体で、肌表面で受けた紫外線を乱反射させて逃がし、肌内部へ侵入するのを防ぐ働きをしてくれるものです。吸収剤を使わず、散乱剤のみを配合したものをノンケミカルサンスクリーン剤と言います。散乱剤は、その原料の性質から肌につけると白っぽく残るのが難点でしたが、最近では白浮きしにくい仕様に改良されてきています。また光による劣化が少ないため、紫外線防止効果の持続性においても優秀で、長時間肌にのせていても比較的低刺激であることも成分特徴の一つとなっています。
ハウスオブローゼで販売しているサンスクリーン剤は全て紫外線散乱剤を使用しています。当社では上記二種類の紫外線防止剤のメリット、デメリットを考慮した結果、紫外線散乱剤をベースに商品開発することに決定し、現在に至っています。テスター品をお肌に塗ってみるなど実際の感触をご確認頂きながら、商品をお選びいただければと思います。
当社で販売している化粧品は、基本的に大人の肌でのみモニターテストを行っており、赤ちゃんや小さいお子さんの肌でのテストは行っていないため、おすすめできません。日焼け止め化粧品も同様です。紫外線は赤ちゃんの肌にも大人の肌にも同じように降り注ぎ、様々な影響をもたらします。赤ちゃんや小さいお子さんの肌は大人に比べて薄く、皮脂膜も未熟なため、外からの刺激に対してとても敏感で、デリケートな状態になっています。従って、外出時には日傘や帽子などを上手に利用して紫外線対策をされるとよいでしょう。やむを得ず長時間外にいなければならないようなときは、赤ちゃん用や小さいお子さん用に開発された日焼け止め化粧品をご使用いただくことをおすすします。
日やけ止めの塗り方、塗る量などは適切でしたか?日やけをきちんと防ぐためには、どのようなシーンで使用するのか(通勤?リゾート?スポーツ?)紫外線を浴びる状況に適した紫外線防止用化粧品を選ぶことが大切ですが、それにもまして、日やけ止めクリームを正しくお使いいただくことが何より重要です。たとえばウォータープルーフタイプの日やけ止めクリーム。こちらは一度塗っただけでは時間の経過とともに汗や皮脂で崩れ、タオルやハンカチで肌を摩擦することで部分的に落ちてしまうこともあります。また、塗りムラがあったり、塗る量が少なすぎても十分な効果は得られません。日焼け止めクリームが表示通りの紫外線防止効果を発揮するためには、まずはお肌に対して適度な厚さにムラなく塗ること、そして2~3時間おきに塗りなおしをすることを忘れないようにお願いします。
『ミントリープ クール UVジェル』のように、ボディソープで落とせるものもありますが、汗や水に強いタイプの日やけ止めは耐水性に優れており、ふだんお使いの洗顔料やボディソープでさっと洗っただけではすっきり落とせない場合があります。丁寧に、時間をかけて洗えば落とすことも可能ですが、お肌をこするなどして傷めてしまうかもしれません。そのため、専用のクレンジングが販売されていることが多いのですが、特に指定がない場合は、お顔には通常のクレンジング&洗顔料、ボディにはボディ専用のクレンジングソープで洗うときれいに落とすことが可能です。ハウスオブローゼではお顔用には通常のクレンジング、ボディ用にはボディ用の日やけ止めを落とす専用のボディソープをご用意しております。
日やけ止めクリームに配合されている「酸化チタン」という成分の影響によるものと思われます。酸化チタンは白い粉体で、肌表面で紫外線を乱反射させて日やけを防ぐ成分で、日やけ止めのほかファンデーションやプレストパウダーにも配合されています。酸化チタンは非常に粒子が細かいため、革製品や布製品、家具や樹脂製品表面の細かい凹凸に付くと、簡単には取れなくなります。もし日やけ止めがお洋服に付いて取れなくなった場合は、自分で無理に落とそうとせず、すぐドライクリーニングにお出しいただくようお願い致します。時間が経つと汚れが取れにくくなりますので十分ご注意ください。
SPFの数値は、それぞれの製品ごとに「その製品を使用すると、どのくらい日焼けを遅らせることができるか」を測定して表示していますので、単純に足し算して考えることはできません。しかし、紫外線防止化粧品は、単独で使用されるよりも、重ねて使用した方が紫外線を防止する効果が高まりますので、特に日焼けが心配される場合には日焼け止めクリームとファンデーションを重ねてご使用いただくことをおすすめします。
SPF・PAとは?
●SPF-SunProtectionFactorの略称。太陽の中波長紫外線(UV-B)の防止効果の程度を表す数値です。こちらは肌に紫外線防止化粧品をつけていた場合に、UV-Bによる日焼けをどの程度遅らせることが出来るかを測定したもので、日焼け止めをつけていないときに比べて、2倍に遅らせることが出来るなら「SPF2」、10倍に遅らせることができるなら「SPF10」と表示されます。
●PA-ProtectionGradeOfUVAの略称。太陽の長波長紫外線(UV-A)の防止効果の程度を表す表示です。これは、肌に紫外線防止化粧品をつけていた場合に、UV-Aによる日焼けをどの程度遅らせることができるかを測定したPFA値(UV-A防御指数)に基づき、次のような4段階で表示されています。
PA+:防御効果がある
PA++:防御効果がかなりある
PA+++:防御効果が非常にある
PA++++:防御効果が極めて高い
日焼けを防ぐためには紫外線を浴びる状況に応じて最も適切な「SPF」「PA」の紫外線防止用化粧品を選んで使用することがとても大切です。日常生活で必要な防止効果と、スポーツ時や、雪山などのレジャー時に必要な防止効果とでは、当然同じではありません。「SPF20」「PA++」の日焼け止めは、屋外での軽いスポーツ時などの紫外線を防ぐのに適していますが、炎天下の海辺や高山で過ごすときは「SPF30~50」「PA++~++++」の紫外線防止用化粧品をおすすめします。
香料が全く配合されていない化粧品だからといって、無臭とは限りません。化粧品の原料にはそれぞれの匂いがあるからです。こうした原料臭が不快な匂いにならないよう化粧品の開発技術は進んでいますが、匂いの感じ方には個人差がありますので、敏感な方は気になるかもしれません。店頭テスター等で感触や匂いなど十分ご確認いただき、お客様が心地良いと感じていただけた商品をご使用ください。
処方によってはほとんど状態の変わらない商品もありますが、多くの化粧品は製造後、たとえ未開封であっても、わずかずつではありますが、色、匂い、粘度などに変化が現れてきます。まずは少量出してみて、外観上異常がないかご確認いただき、次に少量塗布して皮膚刺激等を感じなければ、お使いいただいても大丈夫です。